乳幼児による水で膨らむボール状の樹脂製玩具の誤飲にご注意!
*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。
2021年6月、国民生活センターの「医師からの事故情報受付窓口」に、乳児が水で膨らむボール状の樹脂製玩具(高吸水性樹脂)を誤飲して腸閉塞を起こし、開腹手術をしたという事故情報が寄せられました。また、同年10月と12月にも、それぞれ別の地域の医師から同様な事故情報が寄せられました。
国民生活センターでは、2015年にインテリアやディスプレー等に使用する、水で膨らむボール状の樹脂製品による幼児の腸閉塞の事故があり、注意喚起を行いましたが、再び同様の事故が樹脂製玩具においても複数件発生していることから、事故の再発防止のため、改めて消費者に注意喚起を行うこととしました。
「医師からの事故情報受付窓口」に寄せられた事故情報
事例1
水で膨らむボール状の樹脂製玩具を食べていた可能性があり、病院を受診したところ腸閉塞が認められたため、当該品による腸閉塞を疑い、開腹での手術を行った。
事例2
発熱や咳が繰り返し出る症状が現れ、翌日から嘔吐症状と食欲低下があり、翌々日、咳が治らず、入院した。腸管が広がっている様子や小腸先端に異常がみられ、同部位での閉塞が疑われたことから、緊急手術を行い小腸内の異物を摘出した。
事例3
水で膨らむボール状の樹脂製玩具で遊んだ1〜2時間後から嘔吐があり、救急外来を受診し、症状発生から4日経過しても嘔吐症状が続いていた。再度救急外来を受診したところ、複数の膨張したボールが腸管内に確認され、誤飲から5日後に開腹手術を行い、腸管内の異物を摘出した。
消費者へのアドバイス
- 水で膨らむ樹脂製品を誤飲すると、消化管内で膨らんで腸を閉塞することがあります。子どもが使用するときは保護者の監督下で行い、子どもが容易に持ち出せない場所に保管しましょう
- 水で膨らむ樹脂製品の誤飲に気づいたときや、その疑いがあるときは、直ちに医療機関を受診しましょう
- 対象年齢以下の子どもがいるご家庭では、水で膨らむ樹脂製品の購入を控えることも検討しましょう
情報提供先
- 消費者庁(法人番号5000012010024)
- 内閣府(法人番号2000012010019)
- 内閣府 消費者委員会(法人番号2000012010019)
- 厚生労働省(法人番号6000012070001)
- 経済産業省(法人番号4000012090001)
- 公益社団法人日本小児科学会(法人番号5010005018346)
- 一般社団法人日本小児外科学会(法人番号4010005029963)
本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165
[報告書本文] 乳幼児による水で膨らむボール状の樹脂製玩具の誤飲にご注意
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