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[2025年4月23日:公表]

表底が摩耗・破損しやすい靴(相談解決のためのテストからNo.195)

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。

消費生活センター等の依頼に基づいて実施した商品テスト結果をご紹介します。

依頼内容

 「2カ月ほど使用した靴の一部が破損した。商品に問題がないか調べてほしい。」という依頼を受けました。

調査

 当該品は、男性用のスリッポンと呼ばれる靴紐がないタイプの靴で、2カ月ほど着用していたところ、靴底の破損に気付いたとのことでした。

 当該品の表底を観察したところ、右足つま先の親指側が大きく欠損し、小指側も削れていました。両足とも、かかと後部に摩耗がみられ、ブランド名や溝など表底に施されたデザインの模様が消えたり、小さな穴が空く等していました。また、履き口やかかと部が変形しており、内側生地の破れもみられました。底材をフーリエ変換-赤外分光光度計(FT-IR)で調べたところ、ポリ塩化ビニル樹脂を主体とするものと考えられました。

 未使用の同型品を用いて、表底の耐摩耗性と耐屈曲性を調べたところ、ISO/TR20880「履物‐靴材料の性能要件‐表底」における、カジュアルシューズの性能要件を満たしていませんでした。当該品を同型品と同等の品質であったとみなした場合、使用によって表底の摩耗や亀裂の発生など破損が起こりやすいものであったと考えられました。

解決内容等

 依頼センターがテスト結果を販売事業者に説明したところ、相談者に商品代金が返金されました。


本件連絡先 商品テスト部
電話 042-758-3165

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